「アニー」子役が素晴らしい!!
「アニー」の過去の映画版、ミュージカル舞台と比べたいろいろな批評があるようですが、私はそれらを見ておらず比較なく鑑賞できて良かったかな、と思います。
孤児であるアニーは孤児施設でオーナーのハニガンの意地悪をものともせず、仲間を励ましながら健気に明るく暮らしています。ある日、偶然の成り行きでスタックスという市長選に出ているお金持ちの宣伝のネタにアニーの存在が使われることになり、アニーの明るさや率直さがスタックスや周りの人たちを変えていく…といったお話です。
特にスタックスとアニーのやりとりの中で、現在の社会的な地位を重んじるスタックスと、本来の努力家で優しいスタックスの二面性が現れ、本来のスタックスを取り戻していく部分はわかりやすい筋書きで、子どもと一緒にみるアメリカらしいハッピーエンド映画としてお勧めです。
人物設定もわかりやすく深みとしては物足りないのですが、子役のクヮヴェンジャネ・ウォレスの表現力、歌唱力が素晴らしく、それを堪能するだけでも楽しめる映画でした。
また、スタックスが潔癖症のような強迫性障害に近い症状が出ている場面もありました。
過激な競争社会のストレスに精神がさらされ続けていると、強迫性障害といって、自分でも変だと思っていてもやめられない過剰な潔癖症や、過剰な確認作業などといった症状が現れることがあります。
特に真面目で完璧主義、努力家の人に現れやすい症状です。
ストレスが溜まっていることを感じたら、仕事から一旦離れて自分自身のケアをして上げる必要があります。
ちょっと息抜きに感性的な趣味、例えば音楽を聴く、映画を観る、絵を描く、きれいな景色を眺める、などを試みてみたり、元気があるなら、軽い運動をしてみたりするのも良いと思います。
考え方も完璧主義ではなく、「重要な2割を抑えれば8割できている」という最善主義の考え方を持つ練習も必要です。
もちろん、ビジネスとして完璧に仕上げなくてはいけない仕事もあると思いますので、完璧にする仕事、ある程度仕上げればいい仕事、人に任せていい仕事、というように分類し自分自身が完璧にする部分を2割に押さえる、という考え方でも良いと思います。
アニーと一緒にいる時はスタックスにその症状が出ていなかったので、きっとアニーがスタックスの追い詰められている精神を緩めていたのでしょう。
そういう意味ではストレスを自分1人でケアするスキルを身につけることも大切だけど、ストレスを癒やす機能を、家庭、家族、友人などで持つことも大切なのだと思います。